『The Caregiver | 終焉介護』エンディングの意味は?その他の考察も【Steam】


Chilla's Artさん製のホラーゲーム"The Caregiver | 終焉介護"の謎のいくつかを考察します。

ネタバレしかありませんのでご注意下さい。


終焉介護考察まとめ

このゲームの謎は、そのほとんどが「エンディングの宗一のアレは結局何だったのか」ということに集約されると思います。
そのシーンとはこれ。

結論から言ってしまうと「宗一はカラス天狗だった」ということになるのですが、このことについて遡って考えていきたいと思います。

いつからカラス天狗だった?

こいつはお前があの家に足を踏み入れた時にはもういなかった 酷薄無残

エンディングでのカラス天狗のセリフです。
これを信じるならば、少なくとも直海が宗一宅を訪れた時(ゲーム内2日目)には、宗一はカラス天狗に取り込まれていたということ。

咲千江の時は明言されていないので不明ですが、日誌を見る限り最初から変なにおいがしていたり担当者が知らぬ間に認知症になっていたり、5日前には既に怪しい感じです。

咲千江が見たもの

初日の最後、2階の襖でのぞき見したところ。
画像をかなり明るくしてみると、赤っぽい服を着た誰かが何かをしている姿が浮かびます。

咲千江の日誌によると、この人物はおばあちゃん、つまり宗一の妻の春織であることが分かります。

床に見える血は、形的に人ではなくカラスに何かをしていると思われ、推測ではありますが食べたりしているのではなく地下での儀式用に加工しているのではないでしょうか。

宗一が磔にされていた所にはカラスの残骸が散らばっていましたし。

謎の人物

咲千江の後ろに立っていた、傘を被った人物について。
カラス天狗は「堕落した僧侶」説があるので、これは何故か実体化しているカラス天狗だと思われます。

家族に何があった?

宗一と春織以外の家族は出てこないので正確には分からないのですが、時計のヒントメモを見る限りおそらく殺されているのでしょう。
そして春織の「会いたかっただけなのに…」というセリフから推測すると、最初に亡くなったのは春織で、家族に手をかけたのも蘇った春織だと思われます。

亡者と会話できるというカラス天狗に「蘇らせて家族に会わせてやる」等の甘言で取り込まれたのかも?

ただしこの考え方だと、いないはずの家族(宗一の娘)から来た介護の依頼はどういうこと?という謎は残ります。

地下での儀式の意味は?

最初にカラス天狗が春織に憑りついたと考えると、儀式というのは極々シンプルに考えて生者である宗一にもカラス天狗を移すためのものだったのではないでしょうか。

カラス天狗は死者に干渉できても、生者に直接影響を及ぼすことはできないのかもしれません。

宗一との会話について

ここは大きく分けて2つ考えられることがあり、その後の考察にも大きく影響してくるところです。
・短剣を刺して儀式を中断させることにより、一時的に本来の宗一が戻ってきて話している説

・カラス天狗が宗一の振りをしている説

ここで実はカラス天狗が話していたという説だと、お骨箱を封印したのは宗一もしくは親族で、それを持ち出してほしい、ということになります。

本来の宗一だとするならば、お骨箱はカラス天狗が封印し、持ち出されたらマズいものという真逆の推察になります。

その後にカラス天狗が殺す気で襲ってきていることから、持ち出されるのはカラス天狗に取っていいことでは無いのではという気がするので、本来の宗一説を個人的には提唱します。

どうしてカラス天狗は祓われなかった?

ここで結論へ。
何故お骨箱を持ち出して寺で供養し、直海のお祓いまで済ませたのに宗一がカラス天狗になってしまったのか。

前述の「地下での宗一は宗一ではなくカラス天狗だった」という説なら、カラス天狗からするとお骨箱を持ち出してくれてシメシメ、その段階で手遅れだったよということになるので想像は簡単です。

もしくは寺もグルだったか。(道中会った坊さんの所に行ったとすると、寺に猫という字が入っているのでカラスとの対比で可能性は低いかも)

地下で会話したのが本物の宗一だとした場合、こちらが個人的な本筋です。

会話をよくよく思い出すと宗一は「春織の魂を救ってくれ」としか言っていないのです。

つまり、宗一は短剣で呪いが解けたのはあくまで一時的なもので、自分は手遅れだということを悟っていたのかもしれません。

そしてエンディングの文章をこれまたよく読むと、お寺に行ったのは直海とお骨だけで宗一のお祓いはしていなかった可能性が高いと思われます。

ゆえに宗一の肉体は完全にカラス天狗に取り込まれてしまったと。

確かに宗一の願い通り春織の魂は助かったのかもしれませんが、これではなんとも救われないですね。

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