"SILENT HILL f"のストーリーの謎や人物像を、できるだけ簡単に分かりやすく解説していきます。
もちろんネタバレ注意。最低1回は本編をクリアしたくらいで見ることをオススメします。
人物像
まずは登場人物の人柄について。
線引きが難しいところではありますが、色々なことの前提となる性質中心にまとめて、後の「ルートそれぞれのストーリー」の章へ繋げます。
深水 雛子…本編の主人公。高校生の姿は幻で、現実は結婚を控えた20代。
幼い頃から他人に「~だからこうするべき」と決められるのが大嫌い。父と母の嫌な姿を見続けてきた影響もあり、素の自分と誰かの妻として生きる自分で葛藤している。薬でガンギマリ。
絹田 潤子…雛子の姉、もちろん旧姓は深水。
先に見合い結婚した身として「早く素の雛子を殺して家庭に入り、女として生きろ」とよくアドバイスしに出てくる。"きぬた"は狐の対となる"たぬき"のアナグラム?
深水 寛太…雛子の父。
子供たちの前では虚勢を張って「家父長制」を演じるが、実はそんなに気は強くない。そして結局は雛子に大きなトラウマを与えることになったので大失敗をしている。あといくら子供に怖がられるくらいが厳格でいい父親だと思っていたとはいえ娘に包丁を投げるのは当時でもおそらく許されない。
深水 君江…雛子の母。
雛子目線では「いつも父に虐げられて反抗もしない人」だが、裏では夫より立場が低いなんてことはなく夫婦仲も悪くはない。ただ、寛太同様にそれを表に出さなかったことで雛子に大きなマイナスイメージを与えたのでこちらも"雛子の親"としては合格とは言い難い。病弱。
修…雛子の友人の1人。幼い頃から雛子と男の子の遊びを一緒にやってきた「相棒」。
雛子に恋心はあるものの"雛子は女扱いされるのが嫌"という微妙な思い違い(実際は型に嵌められるのが嫌なだけ)から恋愛的には踏み込めなかった。薬屋の息子であり、結婚を阻止するために雛子に渡す赤いカプセルの鎮痛剤の中に「もう1人の自分と対話することができる薬」を混入させていたある意味での元凶。
凛子…雛子の友人の1人。修が好き。
友人であるが、いつも修の隣にいる雛子を疎ましく思っている。自分はそれで想いを秘めていたのに、修ですらない男と結婚すると聞いてガチギレ。
友人であるが、いつも修の隣にいる雛子を疎ましく思っている。自分はそれで想いを秘めていたのに、修ですらない男と結婚すると聞いてガチギレ。
咲子…雛子の友人の1人。孤独が嫌い。
彼女が雛子によく言う「裏切り者」は、彼氏を作るなら一緒にねという約束を破られたことに起因しているが、おそらく自分(咲子)よりも大事な人間を作ったと感じていることも一因と思われる。
彼女が雛子によく言う「裏切り者」は、彼氏を作るなら一緒にねという約束を破られたことに起因しているが、おそらく自分(咲子)よりも大事な人間を作ったと感じていることも一因と思われる。
狐面の男(寿幸)…別の世界に出てくる狐面の男で、雛子の結婚相手の御曹司。
幼少期寿幸は同じく幼い時の雛子と会っており、その際狐に噛まれて狐憑きになっているのでおそらく寿幸としての人格はほぼ無い。助けてくれた雛子に惹かれめちゃくちゃ人間の世界のことを勉強し、かなりの立場を得て嫁に迎える算段を立てた。仮面の下はイケメン。苗字が"常喜"(つねき)→"きつね"。
幼少期寿幸は同じく幼い時の雛子と会っており、その際狐に噛まれて狐憑きになっているのでおそらく寿幸としての人格はほぼ無い。助けてくれた雛子に惹かれめちゃくちゃ人間の世界のことを勉強し、かなりの立場を得て嫁に迎える算段を立てた。仮面の下はイケメン。苗字が"常喜"(つねき)→"きつね"。
人形…付喪神。
お稲荷信仰以前の神なので狐が嫌い。雛子に向けたメッセージの目的は狐との結婚阻止。
ルートそれぞれのストーリー
独自の考察・解釈も入っているので「ふーん、そんな感じなんだー」くらいで見てください。
まず各エンド開設の前に最初に肝となる部分を説明しておくと、雛子は修に「もう1人の自分と対話する薬(カクラマカクラ)」を飲まされており、そうして出来上がったのが表雛子と裏雛子。
※便宜上戎ヶ丘にいる方を表、狐の世界にいる方を裏と呼びます。
・表雛子…自分の人生の決定は全て自分で行う、誰かに決められた結婚なんかしたくないという人格。「深水 雛子」呼び(旧姓)・裏雛子…自我を捨て全てと決別し、嫁として寿幸のものになろうとする人格。「雛子」呼び(苗字が無い)
そして2人がそれぞれいる世界が「幻覚まみれの戎ヶ丘」と「狐(神様)の世界」。
表雛子は抗うため、裏雛子は嫁入りのため過去の全てに別れを告げる儀式を行っているという形。
狐の世界で友人にひどいことをしているのは精神的な決別を表しており、実際に手を下している訳ではありません。ちなみに姉が言う「殺す」は雛子の人格に関してのこと。
裏雛子が神域に行ってしまったのは、薬で人格が分かれたのと狐の神様に関係したタイミングが奇跡的に合致してしまったから?
おそらくシラフでも連れていかれたのでしょうが、そうなったらもう1人の雛子はいないので嫁入りの儀式を淡々と済ませるだけになったのではないでしょうか。
呪いは雛の如く舞い戻る
初クリア時の固定エンド。
薬の飲みすぎで錯乱状態に陥った雛子は、結婚式の招待客たちを惨殺。
よくある「怪物が襲ってきたから返り討ちにしたら、実はそれは罪のない人間だった」パターンです。
雛子はカクラマカクラが効きすぎる体質(稀血?)であったことが修の誤算でした。
狐の嫁入り
寿幸・修グータッチエンド。
全てをぶっちゃけた修に付喪神が憑き、それを祓います。
雛子と修はわだかまりを解消し今までの関係に区切りを付けて、雛子は寿幸と結婚することに。
裏雛子が勝ち。
小ネタですがこのエンドに必要な「胡坐の布袋様」はシリーズに登場している魔除けの液体「アグラオフォティス」のもじりだと思われます。
最後に式場に落ちていた表雛子の顔(結婚したくなかった心)を踏んだのは誰?それともそのことにはもう何の意味も無いのか。
狐その尾を濡らす
戎ヶ丘崩壊エンド。
霊刀の怨念を祓わなかった結果、勇気を得た(と思い込んだ)表雛子は修と共に裏雛子・寿幸を打ち破り現実へ帰還。
表雛子が勝ち。
今までの関係性のまま今後の人生を生きることを選ぶが、お稲荷様の加護が無くなった戎ヶ丘には水柱・硫化水素ガスが噴出。
雛子たちの安否は不明だが少なくとも人が住める土地ではなくなってしまった。
静寂なる戎ヶ丘
これがひとまずのトゥルーエンドの位置付け。
実はこれまで2つの世界で葛藤し戦っていたのは2人の雛子を利用した狐vs付喪神の代理戦争に巻き込まれていたからだということが発覚。
さらには寿幸も稀血を持つ雛子を好きになったのは一族の呪いゆえということまでも明かされます。
なのでこれまで表雛子が勝ったエンド=付喪神の勝ち、裏雛子が勝ったエンド=狐の勝ちということになります。
2体の神を撃退した雛子は、自分が本当は何を求めているのか、寿幸との未来を考えられるのかを見つめ直す時間を持つことにします。
一方寿幸も、雛子を好きだという気持ちが本物なのかを確かめるため改めて自分の人生を生きていこうとする、という終わり。
「静かな戎ヶ丘」でサイレントヒルですね。
怪奇!宇宙人大侵略!
これはシリーズお決まりのUFOエンド。
完全なるジョークエンドですが、凛子の家から見える鉄橋をあり得ない方向に壊した犯人が本筋でも不明なため、もしかしたらどのルートでも戎ヶ丘にはUFOがいるのかも。
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