"A Raven Monologue"というSteamの無料ゲームのご紹介と簡単な考察を。
直訳で「カラス(ワタリガラス?)の独白」となる、ゲーム性としてはほぼ無いアニメーション絵本。
しかし、言葉も文字も無いそのストーリーは心に語り掛けてくるものがあります。
ほんの5分ほどの体験で、あなたは何を感じ、どんな物語を想像するでしょうか。
手書き風のグラフィックを、下の矢印で次ページへ、時には前ページへ送って先へ進めます。出会う人たちから物を貰っていく街の道中。「旅するカラス」は何を思い、何を得て何を失うのでしょう。ほんの5分ほどの体験で、あなたは何を感じ、どんな物語を想像するでしょうか。
ゲーム紹介
ちょっと詳しく説明してしまうとネタバレになってしまうので、未プレイの方にここは配慮し簡単に。その意味を考えると、ゆっくりしたバラードも相まって不意にグッと来てしまうかも。
さらに色を失う風景に、うなだれるカラス、飛散してしまう籠の中身。
簡単な考察
※完全にネタバレ注意
最初は「心を失くしたカラス」が人情に触れてそれらを取り戻していく話かと思いました。
その場合、貰うものは優しさやその他の感情のメタファーとして存在しているのかなと。
おそらく途中までは同じ想像をする方もいるのではないでしょうか。ただし、一度森に辿り着いてからは様相が変わります。
引き返す道では、今まで会った人たちが石になっています。さらに色を失う風景に、うなだれるカラス、飛散してしまう籠の中身。
これらが表すものとは?
個人的にはカラスの生まれ変わりのサイクル(輪廻転生)を表現しているのではないかと考えました。
若年期に異性と恋愛(花)し、青年期に仕事の経験(葉)をして、老年期に軸(木の幹)が出来る。
最後の少女はよく分かりませんが、子供や孫を表しているのかも?
風車は日本というか仏教でも輪廻転生のモチーフとなっていたりしますね。
こう考えると、帰路で色が無くなるのは人生の終わりを暗喩し、家は「新たな人生のスタート地点」と考えることもできます。
そして抱えていた思い出の記憶(貰いもの)はここで忘れてしまう。
それまでに出会った人たちの石が表すのは、心残りか何か?スタート時から石だけがすでにあることを考えると、生まれ持った業(カルマ)というものが表現されているのかもしれません。
考察はこんなところですが、個人個人でもっと面白い解釈があるかもしれません。
説明も言葉もないということは受け取り側には正解もないので、自分が感じ取ったままでその感覚を大事にするというのが大切なのかも。
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