『夜間警備』いくつかの簡単な考察【Steam】


Chilla's Art(チラズアート)さん製ゲーム"Night Security | 夜間警備"の謎のいくつかを考察します。

エンディングを全て見ていることを前提で述べていきますので、重大なネタバレにご注意下さい。

エンド分岐攻略はこちら

夜間警備考察まとめ

今回は全ての謎の基盤となる本筋のミステリー→その周辺の謎という流れで解説していきます。

ストーリーの謎

ゲームの序盤、出勤時には左上に「10月22日 警備員(35)」。
そしてエンディング1を迎えると、主人公は非常階段にいた女にビデオテープが散らばる地面へ引きずり落されたような描写が入り、
ビデオテープが巻戻されていく演出で、それまでの道中が映ります。
出勤時まで戻った場面では、この人物の名前が「落木敬護」だったことが明かされます。
ということは、ゲームの一連の流れとしては落木敬護が何度も10月22日~10月23日をループしているという考えで間違いないでしょう。

ゲームのシステムとして(ビルだからそれはそうなんだけど)同じ間取りを何度も辿るというのがループっぽいというところからチラズアートさんが着想したのかもしれませんね。

EDや自宅のテープの数は主人公がループした数を暗喩している?

ループ説を補強する証拠と、それでも残る謎

主人公である「落木敬護」は、10月22日~23日に何かあってそれからこの空間に取り残されていることは分かりました。
しかしそれだと、1階にあるマネージャーからの「落木敬護くんと連絡が取れなくなった」というメモを主人公が見れていることの理由がよく分からなくなってしまいます。
5階の本人のメモも同じく不明です。

時系列的には
5階のメモ→いなくなる→1階のメモ
となりますし。
ただ、各階で会う残業社員には「またお前か」と言われるので、10月23日に初出勤した新人という線は完全に消え自分は落木であるということが確定的になるのです。

これがどういうことかと言うと、落木が見るはずのないメモを見れているということの方に何か理由を付けた方がまだ自然ということ。

・現実とごちゃごちゃになっている異空間説(現実では落木がいない時間軸が進んでいる)
・夢なので何でもあり説
・10月23日深夜の状態のビルが舞台になった説

等がありますが、これに関しては証拠が無いので確定的なことは何も言えません。

そしてここをもっと掘り下げると、少なくとも現実の存在ではない落木と社員が普通に会話できている時点でおかしいので、①社員も記憶を消されてループさせられている、②そもそもこの社員も人ではない存在のどちらか、もしくは両方であることは明白です。

これらに関しては別に関連することもあるのでまた後ほど。

女性問題と襲ってくる女に関しての謎

このビルに入っている会社は、パワハラや無理な残業、男女関係の乱れなどが横行していたようです。
「あの警備員を寝取っちゃった」と話す女性社員が監視カメラで映りますが…。
髪型と言動を見る限り、おそらくこの方。

じゃあなんで初めて会ったかのようなリアクションを取っているのかというと、前述の通り記憶を消されループさせられているということになるのではないでしょうか。

ちなみにエレベーターに乗るも3階の非常口で襲われたのがこの人で、転んで6階で大量の血痕を残してしまったのがよくやるな~の方。
一方パワハラの方面に目を向けると、時々あるビデオから「**さん」という社員が仕事を押し付けられていた様子が分かります。

8階のトイレで聞くことになる「私は悪くない、死んだアイツが悪い」というのはその社員が自死もしくは過労死したことを示唆していると思われ、ついでに仕事を押し付け過ぎた結果会社が瓦解したことが伺えます。
動機から考えると、この世界の主とも言える存在の怪異はこの社員であるということはほぼ確定。
相当恨みに思っていたのでしょう、11階のロッカーにあるおそらくパワハラ上司かと思われる死体はループ転生させられていません。

じゃあその社員とは誰なのか。
11階のムービーから正体はこの赤服の女性社員という仮説が成り立ちます。

さらには、主人公と関係があったことが伺え「寝取られた」側であることも分かりますし、それであの2人を襲ったのも納得です。
5階でプレイヤーのリアル心臓を止めに来たこの方も同一人物ですね。
あと1つポイントがあって、他の社員を帰す際には皆非常口から帰る(死の暗喩?)のに対し、5階で会ったこの女性だけはエレベーターを使うことで違う存在であることが示唆されています。
エンド2でループから抜けて生還した主人公にも憑いてきたのは執念深さを感じるそら恐ろしい終わり方。

ただこの主人公は妻子がある身で最低2人と不倫関係にあったことになりますし、ちょっと同情心が薄れるのはしょうがないところ。

途中で何度も会っているのに最後まで襲われなかったのは、やはり特別な存在だったから、ということでしょうか。

最後襲われたのは、「愛して…」に対し「もうここにはいられない」という答えを出した落木をずっとループ空間に閉じ込めておくため?

簡単なまとめ

ここまでの事を時系列順に簡単にまとめます。

主人公である落木敬護は、警備先のビルに入っている会社の女性社員**さん(パワハラ被害者)と不倫関係に
別の女性社員とも不倫関係に
**さんがパワハラを苦に自殺もしくは過労死(監視カメラの映像から寝取られを知ったのは死後っぽいので関係なさげ)
**さん恨みを晴らしまくる
落木がそれを見てしまいバックレを決意
**さん、落木をループ空間に閉じ込める
最後は娘への想いが勝ちループ脱出するも…

という流れ。

残る謎

ここまで大方の謎にある程度の説明が付けられても、なお残る謎が本作にはあります。
それの1つが6Fの監視カメラ映像を見るこの場面。

1人がエレベーターで逃げた後、次にカメラが切り替わるのは3階。

なぜそのまま1階まで降りなかったのか、なぜわざわざ部屋を経由して非常口というルートを辿ったのか、非常に不思議です。
次に11階で見る最後のビデオ。

変わっていく場面が**さんに関連するのは分かるものの、意味を正確に読み取るのは非常に難しいところです。

トイレか立入禁止のところで自殺したのか…?と思うくらい。

話し声っぽいところは、逆再生やスロー再生を試しても日本語には聞こえませんでした。
そして最大の謎、6Fで逃げ遅れた人のものと思しき血痕を掃除するおばちゃん。

行動を済ますと目線だけ送ってくるようになりますが、この方については喋らないし本当に謎の存在です。

例えば運悪くループ被害に遭ってしまった一般人だとしたら何かしら喋るはずですし、現実の人間だとしても血痕は掃除しませんし…もしかしたら死神やそんな次元の存在なのかも。

このおばちゃんが血を吸うために社員たちを狂わせていた元凶、というのは想像が飛躍しすぎでしょうか。

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