Chilla's Art(チラズアート)さん製ゲーム"The Bathhouse | 地獄銭湯♨️"の謎のいくつかを考察します。
ネタバレしかありませんのでご注意下さい。
地獄銭湯♨️考察まとめ
まず今回はストーリーの肝であり前提から。
グッドエンドルートの地下にある3つの文書、特に「神主のメモ」をメインに、「産女召喚について」と「大家の日記」を読めば大体は掴めます。
一連の黒幕は神主、騙されてそれに従わされているのが大家。目的とするのは「完全なる産女召喚」。
神主のメモにある1人目の生贄は「あの女」と書かれている犬窪桜子さん(部屋にあった日記の人)、2人目は舞伊奈と思われ、ここまでは既に死亡してしまっていると思われます。
3人目(予定)は恵令奈ということでしょうね。
何度か追われていたこの女は、「産女を銭湯に閉じ込める(チェック済)」という神主の文言からして不完全な産女ではないでしょうか。産女とは?
当たり前のように出てくる「産女」とは、
産女、姑獲鳥(うぶめ)は日本の妖怪である。難産で死んだ女性の霊が妖怪化したものとされる(Wiki調べ)
というように妖怪のことです。
ではなぜ神主が妖怪なぞを召喚しようとしていたのかという疑問が浮かびますが、産女には1つ特徴的な伝承があります。
産女の赤ん坊を受け取ることにより、大力を授かる伝承について、長崎県島原半島では、この大力は代々女子に受け継がれていくといわれ、秋田県では、こうして授かった力をオボウジカラなどと呼び、ほかの人が見ると、手足が各4本ずつあるように見えるという。ウブメより授かった怪力についても、赤ん坊を抱いた翌日、顔を洗って手拭をしぼったら、手拭が二つに切れ、驚いてまたしぼったら四つに切れ、そこではじめて異常な力をウブメから授かったということが分かった、という話が伝わっている。この男はやがて、大力を持った力士として大変に出世したといわれる。(Wiki調べ)
つまり、神主は何かしらの力を産女から貰おうとしていたということでしょうか。
犬窪桜子さんが生んだ男の子を殺しきれていないのは、単純に産女から力を授かって頑丈になっていたか、それとも何かを授かっているという確信のもと、それに自分もあやかろうとしていたかのどちらか?
追記:
前述の「あの女」=「桜子さん」とする場合、色々な手順を踏んでいることを鑑みて産女と化するための器(もしくは直接産女化させるため)の目的として利用された、よってお化け=桜子さんと分かりやすく考えることもできると思います。
ただしその場合は生贄が1人足りない、該当の人物が登場していないということになり、それはレギュレーション的にありなのか?という問題が出てきてしまいます。
無理矢理考えるとすれば、松野のおばあちゃんが言う「近所の子」が桜子さんではなく別の女性を指し、その子が生贄になったというちょっと強引な考えが一応可能…?
地下の男について
おそらく地下で鎖に繋がれていた&オープニングで鞭打ちされていたこの人物が桜子さんの息子であると思われます。
グッドエンドのトリガーは地下にいた人物の鎖を切って解放することでしたし、神主と大家に復讐をし、その動機があるのは桜子さんの息子だけなのでこれは確定と言ってもいいでしょう。
しかしそうなると問題はどう見ても最低15~20年経っていそうな風貌…。これについては下で触れます。
グッドエンドから分かること
いきなりグッドエンドの文章からですが。
「その村には誰も住んでいないはずですけど」という警察官の言葉を事実と受け取るなら、村人は全員人外の存在となります。もしかしたら産女の力によって全滅したのかもしれません。
村全体の残留思念が姉妹たちを誘い込んだ…という構図(産女が復活のために神主を含む全ての住民を操っていたのかも)ですが、目にするもの、いくら田舎とは言えあらゆる物が古いと思いませんでしたか?
これはゲーム的に昭和中期~後期の時代背景だからなのかと思い込まされますが、
その時代にこんな車は走っていません。そしてそのことは姉妹の持ち物からは悟れないよう上手くボカされています。
ここで桜子さん息子が大人になっている?という話と繋がるわけですが、
・ゲームの時代背景は実は現代付近が濃厚
・時代から取り残された村
・当時の子供が大きくなっている
ということから考えて、この村は完全に時間が止まった、いわば村ごと幽霊になったような存在という仮説を立てることができ、最初の桜子さんが生贄となってから主人公姉妹が来るまで実はだいぶ長いスパンがあったという考えが成り立ちます。
可能性としては桜子さんに色々していた時、まだ姉妹が生まれてないというのすらあり得るかも。
息子はずっと神主の亡霊に監禁されていたのでしょうか…。
その他のこと色々
殺人犯について
最初の引っ越し時にアパート1Fにいる人物、指名手配ポスターが貼ってある殺人犯の丸久透流、5円をくれる客、これらはほぼ間違いなく同一人物です。
結果的に害を為すどころか主人公の助けになってくれた彼は、本当に犯罪者なのでしょうか。
もしかしたら、村に生贄の女を集めよう、色恋沙汰にして利用しようとした時に邪魔になりそうで指名手配犯に仕立て上げられてしまった無実の人なのかもしれません。
実はかなりのイケメンなのかもしれないですね。
問題はここまでの考察にも関わらず名前がかなりの今風であること。
村人唯一の良心
写真を見て泣いていたり、恵令奈に「あんたさんはこんなところにいたらだめ」と忠告してくれる松野のおばあちゃん。
おそらく桜子さんと最後に会った人物で、写真に写っているのも桜子さんだと思われます。村ぐるみの陰謀を感じる中、この方(と丸久氏も?)は全く敵意がありません。
この人の存在で産女が村人を操っている説は薄くなるかも。
英語版では写真の子を「近所の子」ではなく「孫」と言っている?
サル
初日の仕事終わり、女湯内に突然サルが出てきて脈絡が分からなかったプレイヤーも多いと思われます。
実は初日、銭湯に向かう途中に犬っぽい鳴き声が聞こえますが、そこで柵の上あたりを見てみるとサルがいます。
道路で事切れているのもこのサル?
812
3日目に掛かってくる謎の電話。
8...1...2...と言っているのは、8月12日(部屋のカレンダー参照)に主人公が襲われるということを教えてくれていると思われます。
なぜ予言できるのか、相手は誰かは不明ですが、松野ばあちゃんが助けてくれようとしているのかな…。
村の目的
この村は住民たちで桜子さんを追い込んだり、「あの子が新しい子かい?」と言っていたりと産女召喚について知っていた上で協力するような態度さえ見せていました。
本当の目的は一体なんだったのでしょう。
前述の通りWikiによると産女から力を授かった人間は怪力を得、特に力士として活躍すると載っていました。
どうも神主がやりたいことのようには思えませんでしたが、もしかして村から大横綱を輩出させようとでもしていたのでしょうか。
確かに昭和の時代なら横綱と言えば相当な知名度を誇るでしょうし、その名声を持ってすでに限界を迎えていた集落を維持・発展させようとしていたのかもしれませんね。
変則的な生贄制度とでも言うべきか…。
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